狂犬病予防接種の必要性

 飼い主様、同居動物を狂犬病から守るだけでなく、生活を守るうえでも必要となります。

最近ではドッグラン・ドッグカフェ・ペットホテル・トリミングなどの施設を利用するにあたり証明書や接種済票が必要となることが増えております。

さらに、ワンちゃんの飼主としての義務を果たしているかの判断材料とされるこもあるため、咬傷事故などのトラブルから身を守るための意味合いも強くなっております。残念ながら動物に近づくのは常に善意をもった相手とは限らず、悪意をもつ相手から飼主様やワンちゃんを守るためとお考え下さい。

深刻な持病がない限りはしっかりと予防しましょう。

狂犬病とは

 狂犬病とはラブドウィルス(-RNAウィルス)により引き起こされる感染症です。

人を含めた様々な動物(哺乳類)が感染し、発症するとほぼ100%死亡します。

日本ではテレビが白黒の時代に、国内で感染発症した事例が最後となり、現在では清浄国となっております。

人と生活が近いワンちゃんを予防することで集団免疫により、パンデミックが起きないようにしております。海外などでは野リスなどから人への感染例が報告されております。

集団免疫とは

 シャルル・ニコルの法則で「集団内の免疫が7075%を上回ると伝染病は流行しない」とされているものです。1頭の感染動物が病原体を伝播できる期間に何頭の動物に感染を広げるかを示す数字を伝播係数といいます。

例えば、伝播係数が3、予防接種率が75%とすると、100-75/1000.75となり、1以下となるので流行が阻止されます。

狂犬病予防法と施行規則

  ここは狂犬病予防法と施行規則を抜粋します。

 第一章 総則

 (目的)

 第一条 この法律は、狂犬病の発生を予防し、そのまん❜❜延を防止し、及びこれを撲滅することにより、公衆衛生の向上及び公共の福祉の増進を図ることを目的とする。

 (適用範囲)

 第二条 この法律は、次に掲げる動物の狂犬病に限りこれを適用する。ただし、第二号に掲げる動物の狂犬病については、この法律の規定中第七条から第九条まで、第十一条、第十二条及び第十四条の規定並びにこれらの規定に係る第四章及び第五章の規定に限りこれを適用する。

 一 犬

 二 猫その他の動物(牛、馬、めん羊、山羊、豚、鶏及びあひる(次項において「牛等」という。)を除く。)であつて、狂犬病を人に感染させるおそれが高いものとして政令で定めるもの

 (登録)

 第四条 犬の所有者は、犬を取得した日(生後九十日以内の犬を取得した場合にあつては、生後九十日を経過した日)から三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する市町村長(特別区にあつては、区長。以下同じ。)に犬の登録を申請しなければならない。ただし、この条の規定により登録を受けた犬については、この限りでない。

 2 市町村長は、前項の登録の申請があつたときは、原簿に登録し、その犬の所有者に犬の鑑札を交付しなければならない。

 3 犬の所有者は、前項の鑑札をその犬に着けておかなければならない。

 4 第一項及び第二項の規定により登録を受けた犬の所有者は、犬が死亡したとき又は犬の所在地その他厚生労働省令で定める事項を変更したときは、三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地(犬の所在地を変更したときにあつては、その犬の新所在地)を管轄する市町村長に届け出なければならない。

 5 第一項及び第二項の規定により登録を受けた犬について所有者の変更があつたときは、新所有者は、三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する市町村長に届け出なければならない。

 6 前各項に定めるもののほか、犬の登録及び鑑札の交付に関して必要な事項は、政令で定める。

 (予防注射)

 第五条 犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。

 2 市町村長は、政令の定めるところにより、前項の予防注射を受けた犬の所有者に注射済票を交付しなければならない。

 3 犬の所有者は、前項の注射済票をその犬に着けておかなければならない

 

 狂犬病予防法施行規則

 (予防注射の時期)

 第十一条 生後九十一日以上の犬(次項に規定する犬であつて、三月二日から六月三十日までの間に所有されるに至つたものを除く。)の所有者は、法第五条第一項の規定により、その犬について、狂犬病の予防注射を四月一日から六月三十日までの間に一回受けさせなければならない。ただし、三月二日以降において既に狂犬病の予防注射を受けた犬については、この限りでない。

 2 生後九十一日以上の犬であつて、三月二日(一月一日から五月三十一日までの間にその犬を所有するに至つた場合においては、前年の三月二日)以降に狂犬病の予防注射を受けていないもの又は受けたかどうか明らかでないものを所有するに至つた者は、法第五条第一項の規定により、その犬について、その犬を所有するに至つた日から三十日以内に狂犬病の予防注射を受けさせなければならない。

 3 前二項の場合において、狂犬病の予防注射を受けさせなければならない犬を所有者以外の者が管理するときは、第一項中「所有される」とあるのは「管理される」と、「所有者」とあるのは「管理者」と、前項中「所有する」とあるのは「管理する」と、それぞれ読み替えるものとする。